環境犯罪!(廃食用油処理編)

使用済み食用油の違法処理現場スクープ!

沖縄観光の目玉は環境!

しかし、産廃違法処理の現場を沖縄でスクープ!!

環境時代、自然環境を観光の目玉とする沖縄に産廃違法処理の

現場があった!

今回、クライムTVが入手した産廃の違法処理現場写真のスクープには、

驚愕の経緯がある。撮影者が環境庁の産廃所管課、現場である沖縄県は

もちろん、東京都の産廃所管課、千葉県の産廃Gメンに写真とその説

明書を「届けていた」と言うのだ!!

告発しても「何もしない」環境行政の実態をクライムはスクープする。

 

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この白地の看板は実存する関係会社2社を表示している。表示内容は、

この2社が正式に沖縄県知事認可の業者であることを示す。

認可内容は「安定型埋立処分」で安定型5品目と呼ばれるものだ。

 

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白地看板の左脇道を下るとゲートがあり、安定型5品目「アスファルト、

コンクリート、残土、ガラス、陶器くず」の表示がある。

 

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ゲートを入ると左脇にバキュームカーを含む3台のトラックが駐車し、

そのトラックの向う側に隠すように展開するのが食用油の空き缶の山だ。

 

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処理場の左側は小高い丘で、少し張り出した丘の下に「黒い油槽」は隠す様に存在した。

プロパンガスで加熱する方式のようだ。

 

 

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これは「黒い油槽」の中。臭い植物性食用油の中で白く見えるのが「獣脂」

つまり、牛の脂ヘットと豚の脂ラードと呼ばれる廃食油だった。

 

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張り出した小高い丘の下、丘から見えない位置にテントがある。

これはそのテントの中、届いたばかりの廃食用油の強烈な異臭に圧倒される。

 

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中の廃食用油を出した空き缶の山。ダメージの少ない缶は、洗って沖縄名産

「もずく」を本土に送るリサイクル缶となることを確認した。

 

 

○壮大な環境の嘘・どこに消える沖縄の廃食用油

 

沖縄県の廃食用油は、年間6,000tと言われる。今回スクープした写真は産廃に関する

「産廃排出者責任」が明確に法律として施行された後の写真である。

産廃排出者責任とは、7枚綴りのマニフィスト伝票により排出した産廃の処理法までを

明記して管理を義務付けるものだ。

違反者には罰金と刑事罰が伴う。

 

さて、沖縄県の年間6,000tの廃食用油である。沖縄県は石垣島、宮古島などの島を

単位とする市行政が、廃食用油を業者から有料で集めている。

   船で沖縄本島に送り、本島で「廃食油石鹸」に加工するのだと言う。

ここから妙なことになるのは、沖縄本島には廃食用油で石鹸を作る工場が存在しない

ことなのだ。!

「廃食用油で石鹸を作る」業者の申請はあったと聞く。

しかし廃食用油で石鹸を作るには廃油から、あの独特の異臭を取り除く技術が必要とされる。

技術的には可能だが、これに膨大な経費が掛かる。

ビジネス的には成立しないのが「廃食用油でつくる石鹸」なのである。

ともあれ、沖縄県では廃食用油が低めに見積もっても年間6,000t出る。この内、合法的に

7枚綴りのマニフィストの付けられたものは、400tに過ぎない。

この400tは、沖縄に駐留する自衛隊基地からの廃食用油である。

 

 

○沖縄だけじゃない廃油処理の嘘と無気力行政

 

スクープした違法処理現場の県認可企業は現存する。この企業の社長は当時、

県認可産業廃棄物団体の理事の一人なのだ。

掲載の写真撮影者は東京人だったため、写真に現場説明書を付け環境庁・産廃所管課、

沖縄県所管課、東京都産廃所管課、千葉県産廃Gメンに送付した。

写真撮影者は怒りを込めて言う「何事も起こらずだった」のだ。

 

○廃食用油石鹸製造の嘘

 

「作ってみたけど臭くて」環境のためと薬局で苛性ソーダを買い、自宅の廃食用油で

石鹸状のものを作り使ってみた経験者は顔をしかめる。

下着を洗えば、乾いた下着に廃油の異臭が臭う。

大手食品企業の製造現場に聞けば「うちの廃油は業者が石鹸原料で持って行く」と答え

「その廃油石鹸を見たことありますか?」と聞けば時間が止まる。

膨大な量の廃油を出す食品会社の現場社員は、廃油石鹸そのものを見たことも触ったことも

無いのだ。

巧妙な「石鹸の原料」の嘘には理由がある。

「業者が原料」と口実を付ければ、排出企業は7枚綴りのマニフィスト伝票の責任から

逃れられる法律なのだ。

「廃食用油」の壮大な嘘と環境犯罪がここでスタートするのだ。

 

 

 ○消費者の胃袋は最強の産廃処理器

 

※もうひとつの廃油処理

「経費削減」の号令が全社に掛かる。食品企業にとって、産廃としての廃食用油の処理費用は膨大だ。

植物油の場合、使用油の70%が廃油となる食品業界は、この産廃としての廃油量を50%40%

しているとの疑惑がある。

つまり、加工食品に痛んだ食用油を使い続け、食品そのものに油を付け廃棄量を減らす手段だ。

食用油の痛むことを「酸化」と言が、酸化とは「遊離脂肪酸」が増大した結果を言う。

この遊離脂肪酸は、若者には皮膚疾患、おとなには消化器に変調を生じさせる有害物とされる。

つまり、消費者の胃袋で廃油処理をさせ経費の削減を図るのだ。

今のところ、これを検証するしくみは無い。

 

クライムTVでは市販されている加工食品の酸化度を検証し、その都度、検証した食品の

「酸化値、過酸化物価等」を発表する。

食品の安全とは生活者が自ら確保する時代となったのは、各食品業界の不祥事報道を挙げるまでもない。

クライムTVの「食品の油・検証」プログラムに各食品加工業界の御協力を求めるしだいである。

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